過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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381:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(神奈川県)[saga]
2011/11/21(月) 01:06:21.12 ID:T5W1IwwWo

 不意に、右隣から温かい風が吹いた。
 それを認識した時、既に杏子の体は宙を浮いていた。

杏子(はや……!?)

 その事実に驚愕し、何が起こったのかを把握しようとする前に杏子の体が地面へと叩きつけられてしまう。
 全身が軋み、骨がミシミシと震えて痛覚神経が彼女の脳に痛みを訴える。
 失いかけた意識を何とか保つと、彼女は混乱する思考を働かせて自分の胴体を見た。
 どこかから伸びるリボンが巻きつき、わなわなと震えていた。

杏子「んのやろっ……!」

 右手に構えた槍を振り回してリボンを切断。
 そのまま身を捻って転がると、杏子は大きなコンクリートの塊に身を預けた。
 リボンが伸びる方角を辿るように視線を走らせる。

杏子「んだよこれ、こんなの……」

 そこで杏子は、にわかに信じがたいものを見た。

 巨大なリボンの姿の魔女が、周囲に散らばる瓦礫や破片を手当たり次第に結びつけ、己の下に引き寄せていた。

 まるでもう二度と離さないとでも言わんばかりに固く結ばれたリボンが何を意味しているのか。

 あの姿に込められた巴マミの感情や思いが何であるのか。

 それを杏子は知らない。

 ただ、杏子の瞳には、その魔女がとてももの悲しそうに映った。


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