過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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(神奈川県)
[saga]
2011/12/04(日) 02:04:47.79 ID:ng8U45Dwo
――でも。
織莉子「そんな天使でも、どうにもできない存在がある。最強の魔法少女が生まれ、最悪の魔女になる」
織莉子「その魔女が猛威を振るうのはまだいいわ。美樹さやかの運命を捻じ曲げた“彼”がなんとかするかもしれない」
――それ、でも。
織莉子「……ダメなのよ。その魔女が、結果的に引鉄を引いてしまう。全てを……世界そのものを無為にしてしまう」
――だから。
織莉子「ここで死んでもらわなきゃいけないのよ、暁美ほむら」
ほむら「なぜそうなりゅっ――!?」
言葉を投げかけ、右の頬に違和感を抱いたときにはもう遅い。
意識が遥か彼方へとはばたきかけ、目蓋の向こうにありもしない星空を垣間見る。
自分の身体がコンクリートの上を転がっていることにほむらが気付いたのは、
それから十秒余りが経過してからだった。
キリカ「油断大敵って名言を知らないのかな、愚者は」
それはことわざだ、などと毒を吐く余裕はない。
頬が焼けるように熱く、あご周りの骨が錐か何かで刺されたように痺れ、ほむらの思考をかき乱していく。
痛覚をカットして魔力を回復に費やせばその場は凌げるが、ソウルジェムが持たない。
杏子に救ってもらった命を、無駄にすることは出来ない……!
ほむら「……こうしてわたしをなぶったところで、あなたはなにも成し遂げられないわ」
精一杯の皮肉を含めたつもりだった。
それで織莉子の精神を揺さぶり、彼女に動揺をかけることさえ出来ればよかった。
だから面を上げたとき、織莉子の顔に浮かぶ哀れみの表情を見てほむらは呆気にとられた。
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