過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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491:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/17(土) 01:26:42.65 ID:lmpn7IkOo

 それは今より数えて一つ前の世界での出来事。

 ほむらが過ごした、救いの無い世界での顛末。

 マミは死に、さやかは魔女になって杏子と共に消滅し、ほむらもワルプルギスの夜に敗北し。

 最終的にまどかはキュゥべえと契約したのだ。

ほむら「あなたは……あなたの、願いは……!」

まどか「私の願いは、私の手で、全ての時間、全ての世界に存在する全ての魔女を生まれる前に消し去ること」

 彼女に繋がる膨大な因果は、彼女に時間と世界の垣根を吹き飛ばすだけの力を与えた。

 そして本来であれば叶えることが不可能な願いを叶えさせるに至った。

 ありとあらゆる平行世界に生きる、彼女の存在と引き換えに。
 強すぎる願いを叶えるために、彼女は全ての宇宙に分散し、魔女を消すだけの概念へと昇華したのだ。

ほむら「そう、あなたはそれで、なにもできなくなって、悲しくて、私はそれが嫌で……!」

まどか「ありがとう……優しいんだね、ほむらちゃん」


 優しいのは、あなたの方だ。


 死よりも辛い永遠の鎖に繋がれる業を背負った彼女と比べれば、自分の業など軽すぎる。
 感情が堰を切ったようにあふれ出し、頬を悲哀が流れそうになるのを感じて彼女は歯を食いしばった。
 目の前の少女が味わわされていた孤独を忘れのうのうと生きていた自分に、涙を流す資格など無い。

まどか「ほむらちゃんのせいじゃないよ」

まどか「忘れたのも、その世界にいるのも……あの人のせいだから」

 彼女の寂しい笑顔にほんの少しの怒りが混じった。
 その視線の先にはほむらがいるが、肝心の焦点はほむらに定まっておらず。
 その金の輝きは彼女とほむらの間にある“何か”を捉えていた。



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