過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/09/26(月) 22:54:28.69 ID:2kYXaSMso

まどか「わたしは……」

 まどかはステイルに見据えられて萎縮すると、すこしの間押し黙ってから目を伏せた。

まどか「分からないの。どうしたらいいのか」

まどか「叶えたい願いなんていっぱいある。守りたいものだってたくさんある。悲しませたくない人だっている」

まどか「でも、叶えられる願いは一つだけで……ほむらちゃんのことを思ったら契約なんてできなくて……」

 シェリー=クロムウェルと同じか。
 今でこそ『誰かを助ける』という信念に基づいて魔法少女の抱える問題に対して、寝る間も惜しんで対処しているが。
 過去の彼女は無数の信念を持っていたし、何をすべきか分からず、暴走したこともあった。
 だが今回は規模が違う。その信念も、願いもだ。

まどか「みんなと一緒に戦いたい、マミさんとまたお喋りしたい、消えていった魔法少女のみんなを救ってあげたい」

まどか「……でも、ほむらちゃんを悲しませたくない」

ステイル「ふむ」

まどか「ステイルくんたちが頑張っても、キュゥべぇは別の方法でわたしたちに干渉するかもしれない」

まどか「でもわたしにはキュゥべぇのこと、否定なんかできない。
.     たぶん、彼はわたしたち以上にたくさんの命を救ってるだろうから」

 願いを叶える過程でその命を救われた魔法少女の数は、決して少なくないだろう。
 この世界で毎日どれだけの人間が死んでいっているかを考えれば、なんらおかしくはない。
 巴マミのように、願いを叶えた結果生き延びる命だってあるのだ。
 彼らの目的である宇宙の延命とやらもそうだ。その言葉を鵜呑みにすれば、彼らの方が救世主といえるだろう。
 それを考えれば、魔法少女の犠牲は尊い物であり、この世界には必要不可欠なものだったといえるのかもしれない。

ステイル(……だが。何もあんな悲劇的な結末じゃなくてもいいはずだ)
             ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 と、ステイルは考えて首を横に振った。いずれにせよそれを考えるのは今じゃない。
 ……そう、今じゃないのだ。


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