過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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733:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/02/16(木) 01:38:44.05 ID:FJ6Ug0Ono

 数えるのが億劫になるほど浮かんでいる。
 その内、果たして監視衛星はいくつあるのだろう。その性能はどれほどの物なのだろう。
 詳しいことは知らないが、最近のアメリカの人工衛星で数十〇センチクラスの解像度を持つらしいから、
 学園都市の物なら新聞紙の文字だって判別できるかもしれない。
 ならば大気の歪みだって見分けられるはずだ。連携すれば、インキュベーターの存在を特定すること自体は難しくない。

QB「だけど、それを永続的に続けられるわけが無い。
   何事にもコストと労力が掛かる以上、君達の根気が尽きるのが先だろうね」

ローラ「そうなるのは当分先でしょうね。少なくとも次代の最大主教がその座から降りるまでは続くわ」

QB「何故そう言い切れるんだい? 君がいないあの組織が、そうまで出来る保障があるのかな?」

 ……何を今更。そんな分かりきったことを。

ローラ「今のイギリス清教は、私の下を離れているわ。分かる? 離れているのよ」

QB「それは君がそうなるように誘導したから――いや、そうか」

 キュゥべぇは合点が行ったように頷いた。

 この一ヶ月の間、ローラがイギリス清教内で行った働きは内部の反発を誘発させる物が殆どだ。
 清教派にばかり役目を押し付け、表向きはソウルジェムの研究を凍結させ、理不尽な見滝原殲滅作戦を立てた。
 結果、ローラは最大主教の立場から引き摺り下ろされた。ステイルや神裂王室派と騎士派の働きによって。

 それが意味するところは大きい。
 ローラの加護下にあれば楽に甘い蜜が吸えたというのに、彼らはそれを是としなかった。
 つまりイギリス清教は一人立ちした子供のように、自分達の道は自分達で決めると、そう宣言したのだ。
 学園都市との間に生じた抗争によって疲弊しきっていた組織を束ねていたローラの庇護を否定したのだ。

QB「君の目的がやっと分かった。君は今回の騒動を利用して、自分のいないイギリス清教を作り上げたかったんだね」

 否定はしない、とローラは肩をすくめた。
 本当は世界を冒す『概念』にへの対策も行っているが、どうせ相手はそこまで知らない。

QB「だけど、それだけで組織がどうにかなるわけがない。有能なトップがいなければ組織は腐敗し瓦解するよ」

ローラ「それが?」

QB「君の代わりはいない。――そう遠くないうちに、寿命を全うするであろう君の代わりはね」



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