過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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(神奈川県)
[saga]
2012/02/20(月) 03:53:03.04 ID:gOl/dYXso
「……チッ。面倒臭ェことになってきやがったな」
青いソウルジェムを弄繰り回していた一方通行は、一人呟くと天井を見上げた。
続いてすぐそばで携帯電話越しに口論を交わしていたキャーリサを見る。
キャーリサは携帯電話から耳を離して東の方角に視線を送っていた。
彼女もまた、一方通行と同じように言い知れない異変を感じ取ったのかもしれない。
やれやれ、と首を振って声を掛ける。
「状況が変わった。契約破棄……クーリングオフの実験はまた機会っつー事で良いなァ?」
「なっ、これからソウルジェムの構成を紐解くという時に何処に行くつもりなの!?」
「日本に決まってンだろォが」
返事を待たずに携帯電話を奪い取り、代わりにソウルジェムを放って寄越す。
「一体何をするつもりだし! お前も分かっているはずだ、今から向かってももう――」
「うるせェよババァ」
有無を言わさずにキャーリサを一蹴。
そして携帯電話を操作してとある人物に掛けつつ、聖堂の門に向かって外に出る。
真っ暗闇を見上げると、一方通行は携帯電話を耳に当てた。
「俺だ。オマエも気付いてンだろォが、ちィとばかし片付けなきゃならねェ仕事が増えた。ガラクタの分解は中断すンぞ」
『……それは構わないが、どうするつもりかな? 今から日本に駆けつけても間に合わないと思うが?』
電話の相手――バードウェイの言葉に、一方通行は歪んだ笑みを浮かべて答えた。
ばきっ、と何かがひび割れるような音と共に、その背に黒い翼が噴出する。
黒い翼は間を空けずにさらに亀裂を生じさせ、不要になった殻を脱ぎ捨てて白い翼となって生まれ変わった。
次いで、頭に光で構成された円形の輪を浮かべた彼は、歪んだ笑みを浮かべたまま、
「地上を走っても間に合わない、空を飛んでも間に合わない――だったらあとは“それより上”しか無ェだろォが」
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