過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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786:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/02/20(月) 04:03:41.86 ID:gOl/dYXso

 警戒を強くする建宮は、だがすぐに異変に気付いた。
 原点を持った敵がいる。それはいい。だがなぜ彼はこのタイミングで現れ、そして笑ったまま立ち止まっている。
 なにかある。何か裏が。例えば――

「例えばそう、伏兵がいるとかなのよなぁ!」

 叫びながら五和を押しのけ、地面に落ちているフランベルジェの刃の欠片を虚空に向かって投げつける。
 欠片は虚空を裂いて一定の距離まで飛んでいくと――カンッ、と音を立てて地面に落ちていった。
 ややあって、虚空が陽炎のように揺らいだ。
 次いで、その揺らぎが人の形を作り始め――露になった姿を目にして、建宮は思わず声を上げた。

「なんで……なんでそこにいるのよなぁ、土御門元春ッ!!」

 元イギリス清教第零聖堂区――必要悪の教会(ネセサリウス)に所属していた男がそこにいた。
 ご丁寧にも、トレードマークのアロハシャツとサングラスはそのままだ。

「バレちまっちゃあ仕方がない。おっと、動くなよお前ら。俺にはお前らをぶちのめす秘策があるんだぜい!」

 土御門の言葉に、自然と身体が固まる。
 この男はローラ=スチュアートと繋がりがあることが危惧されている要注意人物だ。
 迂闊に手は出せない――と歯噛みしていると、

「ふふん、言っておくがこの秘策は――っえほっ、げほっ、っぷあ!!」

 盛大に吐血した。

「あーマズイ、こりゃあ幻影魔術はカットだにゃー」

 その言葉と共に、新たな気配がもう一つ生まれた。
 場所は向かって右手側、結界の方向。
 決して強くない。大きくも無い。どちらかと言えば小柄な、少女のような気配。違う、ような、ではない……!
 咄嗟に振り向き、その気配の正体を確認した建宮が吼えるようにその者の名を叫んだ。

「――――インキュベーターに、鹿目まどかッ!?」



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