過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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949:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:57:46.72 ID:9M6RkmvRo

「十四年が一〇〇回。つまり一四〇〇年。それだけの時を生きた君が精神疾患に罹るのは当然なんじゃないのか」

 解けてみれば、なんと単純な事実なのだろうか。
 最初から答えは得ていたのだ。
 既に似たような事例はあったのに、それに気付けなかったとは。

「ここから先は完全な妄想になるが――
 その暁美ほむらを除いた中で君がもっとも接したことのある人間が魔法少女で、それがもしも巴マミであるとするならば」

 巴マミ。
 紅茶が好きで、孤独を嫌う、心の弱い魔法少女。
 魔女になるその最後の瞬間、自分の名を呼んでくれたというか弱い女の子。

「――そんな彼女を否定するようなまどかの言葉に、殺意を覚えても仕方が無いんじゃないか」

 身に覚えは無いが、もしも本当に殺気を放っていたとするならば確かに理解出来なくはない。
 この個体が感情を手に入れていたとするならばありえない話ではなくなる。

 冷静に思考するインキュベーターだが、今この場にいる個体は違う反応を取っていた。
 彼は感慨深げに目を細め、灰色の天を見上げていた。

「君はもう、地球外生命体(いんきゅべーたー)じゃない」

 赤い瞳にくすんだ灰色が混じる。
 そして彼は、そっと首を回して自分の背を見た。
 グリーフシードを取り込む吸入口の中、物質を保存するためのスペースに眠る『巴マミ』の遺灰を想う。


「君はただの、精神疾患者(キュゥべぇ)だ」


 キュゥべぇはステイルの顔を見た。



「ようこそ、感情の世界(こちらがわ)へ。魔法少女の使い魔。巴マミの一番の親友(キュゥべぇ)」



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