過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 03:11:32.32 ID:9M6RkmvRo

「少年漫画か漫画小説に出てきそうなガキに言われたくはない」

 その人影は鼻を鳴らして一歩前に出る。その正体は、
 わずかながらに皺の刻まれた顔と少し枯れた髪色の女性――英国女王、エリザードだ。
 彼女は切っ先の無い剣ことカーテナ=セカンドをぷらぷらと揺らしながらバードウェイに視線を送っていた。

「その様子だと、“垂れ流していた”のはあんただね」

 お見通しか、とため息を吐くバードウェイ。
 そんな態度を気にする素振りも見せずにエリザードは続けた。

「あいつは……ローラ=スチュアートは失敗したのか?」

「さぁな。だが少なくとも成功はしていないだろう」

 エリザードはその瞳にわずかな憐憫の情を抱き、がっくりとうなだれる。
 そしてなぜかバードウェイに同情の視線を向けて微笑を浮かべた。

「あの陰謀屋、試合に負けたが勝負には勝つみたいだね」

「なんだと?」

「こっちの話だよ。それであんたはどうする気だい」

 右手の中のソウルジェムを転がして、少し考える仕草をするバードウェイ。
 そして彼女はソウルジェムを己の胸に引き寄せて、尊大な口調で告げる。

「身に覚えは無いが、どうやら勝手に恩を着せられてしまったようだからな。ちゃんと返さねばいけないだろ?」

「……あんたも素直じゃないね」

「ババアに言われる筋合いは無い」

 右手で、ソウルジェムをぎゅっと握り締める。
 左手で、白い獣の死骸を無造作に掻き回す。


「――それじゃまぁ、始めるか」

 その可愛らしい外見からは想像も出来ないような底冷えのする声で、バードウェイは言った。



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