過去ログ - 古泉「僕と一週間だけお付き合いしていただけませんか?」
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2011/10/08(土) 02:08:45.22 ID:UmbcEV1+0
さて、これからの一週間僕と涼宮さんは恋人同士として過ごすことになったのだが、生まれてこのかた女性とお付き合いした経験など皆無だったので彼氏としての振る舞い方なんて知る由がなかった。
それでも自分から、半ば無意識だったとはいえ交際を申し込んでしまったからには相手を楽しませる義務がある――いや、前言撤回です。やっぱりこれは義務なんかじゃない。
僕は常に彼女の”機嫌を損ねない”ように努めてきたはずだったのに。いつからでしょうか? 僕が彼女を”楽しませたい”と思うようになったのは。
悶々と過ごした土日が明けて、月曜日。放課後になっても気温と湿度がもたらす不快指数は下がることを知らないようだ。
部室のドアを開けるとまだ僕以外には一人しか来ていなかった。
団長席にどんと腰かけている彼女と短いあいさつを交わして自分もお決まりの位置に座る。
そこで、他の部員がいないこの状況ならちょうど良いと思い、この休み中考えに考え抜いて導き出した”楽しませる方法”を提案してみることにした。
「涼宮さん、今度の休日にデートしませんか」
「デート?」
「はい。この沿線に水族館があるんですが、なんでも最近リニューアルオープンしたそうで展示数が国内最大級の規模になったそうです。
話題性も申し分ない上に涼むこともできてちょうど良いと思うのですが……いかがでしょう?」
ええ、必死になって絞り出したわりにはなんてありきたりなプランなんだろうと自分でも呆れてしまいます。
「それってやっぱり、古泉くんと2人だけで、ってことよね?」
そう尋ねてきた表情には、今まで見たことのない明らかな困惑の色があった。
「僕としてはそのつもりでいたんですが」
「……うん。そりゃそうよね。あたし達付き合ってるんだし。いいじゃない水族館、行きましょう!」
「それなら良かったです」
思わず安堵の言葉が漏れる。涼宮さんはそんな僕に笑いかけてくれたがそれはいつも見せる笑顔とは微妙に違っていた。
理由はわかっている。何か彼女の心にひっかかっているものがあるとするならば、それは恐らく”彼”の存在なんでしょう。
だけど今は何となくそんなこと考えたくなかった。だから僕は気づかないふりをした。
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