過去ログ - QB「魔法少女になってよ」らんま「てめー、ぶん殴られてーか?」
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51:らんまマギカ4話6 ◆awWwWwwWGE[sage]
2011/10/02(日) 14:41:04.93 ID:JUrskdvQ0
ただの置物と化したあかねを目の前にして、ようやく乱馬は気付いた。

その時間は二度と帰ってくることは無い―

魔法か、奇跡でもない限り。

乱馬は遠い目をして窓の外を見た。

赤い夕日は自らの滅びを受け入れるように、悠然と沈んでいっている。

それはまるで、この無常を受け入れろと乱馬に迫っているように見えた。

(そんなこと、できるかよ…)

そうだ。

こんな結末、受け入れられるはずもない。

今までだって、奇跡みたいなことや信じられないことをたくさん起こしてきたじゃないか。

今回だって、何か方法があるはずだ。

医者が無理だと言ったぐらいで諦めてたまるか。

乱馬は諦観を押し付けようとする赤い夕日をキッとにらみつけた。

すると、ふいに視界のはしを白い小動物が横切った。

(あれは!?)

乱馬には、たしかに見覚えがあった。

一見猫のように見えるが、異常に長い変な耳が歴然とその違いを主張している。

(『何でもひとつだけ、キミの願いを叶えてあげることが出来るんだ。』)

あいつの言葉が乱馬の脳裏によみがえる。

また、適当な理由をつけて願いを叶えないのかもしれない。

あとでとんでもない見返りを請求されるのかもしれない。

それでも、万が一にでもあかねが助かるのなら、なんの迷いがあるだろうか?

乱馬は急いで走り出した。

途中、病院のトイレの蛇口で水をかぶり、女に変身する。

男の状態ではキュゥべえが契約を結んでくれない可能性があるからだ。

そして、すぐさま病室の中からキュゥべえが見えた場所へ向かった。

「どうしたんだい?そんなに血相を変えて?」

らんまがやってくると、待ち構えていたかのようにキュゥべえは声をかけた。

「しらじらしいぜ。オレが来るのを待って、あかねの病室のそばに居たんだろ?」

らんまは踏みつけそうなほどにキュゥべえに近づいた。

「キミはボクの姿を病室の窓からみたんだね?」

「それがどうした?」

「いや、なんでもない。」

そう言ったものの、キュゥべえは不思議に思った。

キュゥべえ自身はおさげ髪の少年(もしくは青年)にしか姿を見せた覚えが無いのだ。

この赤髪の少女はキュゥべえの姿を見ることはおろか、あかねの病室にも入っていないはずだ。

それなのに、おさげ髪の少年に姿を見せたところ、この少女がやってきた。

しかも、少年と同じ服装で。

(おそらくは、早乙女らんまは響良牙と同じ変身体質。それも男女の変身だね。)

キュゥべえはほぼ確信を抱いた。

しかし、わざわざここで本人に確認をとったりはしない。


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