過去ログ - 魔王「病んでれ?」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:23:24.30 ID:2M9YCOHw0
昔々ある所に、悪い魔王が君臨しておりました。

魔王という職業は、つまりまあ悪いことをするのがお仕事ですので、悪い魔王であるのは当然でしたが……この魔王は特別度を超して、残虐な魔王でした。

あらゆる非道を尽くし、あらゆる生き物に恐怖を植え付け続けていました。

これまで幾度となく勇者を名乗る人間が、魔王に挑みました。

しかし魔王の力は強大で、誰一人として彼を倒すどころか、まともな傷を負わせることすら出来ませんでした。

これは、そんな風に恐怖を長く蔓延らせ続けた魔王のお話です。

話の始まりは、彼がついにこの世で最も恐ろしい悪事に手を染めてしまった、ある日まで遡ります。


2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/01(土) 01:25:42.00 ID:ARF8pX+4o





以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:26:58.96 ID:2M9YCOHw0
魔王「お前がここに連れ去られてきた理由が、分かるだろうか?」

姫「……い、いいえ」

魔王「お前は人の国の中でも、最も美しく、最も気位の高い姫であると聞いた」
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:27:36.09 ID:2M9YCOHw0
魔王「芯の強い女を力ずくでモノにする……ふはは……良い暇潰しにはなるだろうよ」

姫「…………」

魔王「ふっ。物も言えぬか。しかしお前に選択の自由は無い。私の意に沿わぬ場合、すぐさま命を」
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:28:49.06 ID:2M9YCOHw0
つまり今日。

彼の人生が、音を立てて崩れ始めた日でもありました。


6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:30:18.66 ID:2M9YCOHw0
魔王「うーん」

側近「どうなされました、魔王様」

魔王「いや。些細なことなのだが」
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:30:55.45 ID:2M9YCOHw0
側近「では、お悩みとはその姫についてでして?」

魔王「そうだ。どうも少しばかり困っていてな」

側近「魔王様ともあろうお方が、たかだか人間の小娘一つ思いのままに出来ぬとは。余程強情な女なのでしょうね。ですが、それならそれで、無理矢理にでもモノにしてしまう楽しみというものが」
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:32:09.73 ID:2M9YCOHw0
姫「ああ魔王様!お久しぶりですわ!お会いできて光栄でございます!」

魔王「先程、お前の部屋に顔を見せに行った所だと思うのだが」

姫「二時間三十九分も貴方様の吐息を吸えずにいましたのよ。私もう少しで窒息してしまうところでした」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/01(土) 01:33:50.24 ID:CDROJ70Ho
これはいい


10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:33:52.53 ID:2M9YCOHw0
側近「……何なんですか、これは」

魔王「ああ、言っていた姫だ。部屋で大人しくしていろと言っているのだが、一向に聞き入れず、こうして私の部屋までやって来る」

姫「魔王様ぁあん♪」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:34:37.18 ID:2M9YCOHw0
姫「……あの、魔王様。そういえばこちらの方は」

魔王「ああ。言っていた、私の側近だ」

側近「どーも」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:35:29.64 ID:2M9YCOHw0
魔王「ああ、ちなみに、まだそういう風に使ったことは一度もないからな」

姫「もう。毎晩毎晩私が迫っているというのに、その気になって下さらないだなんて……」

魔王「お前を抱くと、何だか後に戻れぬ気がする」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:36:04.76 ID:2M9YCOHw0
側近「何ですか、洗脳しすぎちゃったとか、そんな感じですか?」

魔王「いや、こいつは素でこうだ。変な女だろう?」

側近「変を通り越している気がするんですけど……」
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:37:20.01 ID:2M9YCOHw0
姫「では今後、よろしくお願い申し上げますわ」

側近「ああはい。よろしく」

姫「そして早速……さようならですわ!!」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:37:47.66 ID:2M9YCOHw0
姫「ちっ……うまく避けましたわね!」

魔王「ああ、気をつけろよ。そいつ、常に刃物を携帯しておるからな」

側近「あっぶねええええええええ!!分かってるなら取り上げるなり何なりして下さい!ってか何故に!?」
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:38:58.25 ID:2M9YCOHw0
姫の攻撃!

魔王に1のダメージを与えた!


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:40:39.80 ID:2M9YCOHw0
側近「なっ!?なんで大人しく刺されてるんですか貴方は!?」

魔王「いや。見ての通り、この程度の攻撃ならば、私はほとんどダメージを受けぬのでな。問題はないかと放置している」

側近「普通でしたらここでバッドエンドなんですけどね!?」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:41:47.15 ID:2M9YCOHw0
魔王「いや、これはこれで新鮮でありかと思ってな」

側近「恐らくほぼ確実に、それは錯覚でしょう」

姫「あら、側近様。今何かおっしゃいまして……?」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:43:02.56 ID:2M9YCOHw0
その頃、姫を浚われた城では。


勇者「あー……どうすっかね、マジで」

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:43:58.05 ID:2M9YCOHw0
勇者「はー……飯はうまいし、昼まで寝てても文句は言われないし、きれいなメイドはいっぱいいるしで言うことなしなんだがなあ……何で姫を助けてこいって言われねえんだろ」

勇者「おいそれと助けに行けない事情でもあるのかねえ。確かに魔王は強いって話だが……姫を助けて魔王を倒したとあっちゃ、俺の名声がますます上がっちまうな。うんうん、楽しみすぎる」

勇者「さてと。このままぐうたらしてるか、こっそり逃げるか、こっそり助けに行くか。いい加減決めねえとなあ、本当」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/10/01(土) 01:45:13.34 ID:2M9YCOHw0
??「勇者様、でいらっしゃいますね?」

勇者「そうだが……あんたは?」

王子「僕は隣の国の王子です。姫が魔王に浚われたと聞きつけ参りました」
以下略



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