過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱【土方×もっさん】
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[sage]
2011/10/07(金) 19:54:07.33 ID:dpw2KwcZ0
「ふー」
そういって少佐が岩の上に寝転ぶ。
失礼して、私もその隣に寝転ばせてもらった。
ここに来るまでは必死で気づかなかったが、周囲の木々はすでに紅葉真っ盛りで、赤、黄色、橙と鮮やかな色に染まっている。
そんな木々の間を吹き抜ける風が火照った体をいい具合に冷ましてくれている。
隣を見ると、少佐もかなり呼吸を荒らげているのが分かる。その呼吸に合わせ上下する少佐の胸。
胸…………
「……っ!」
思わず先ほどの感触がよみがえり、少佐から目を逸らしてしまう。
幸いにも少佐はそんな私の様子には気づいていないようだった。
真剣に心配してくださった少佐にそんな邪な思念を抱くなど…………
自己嫌悪で沈みそうになる考えをどうにか引き戻す。お互いに忘れようと少佐が仰ったのならこの件は蒸し返さないほうがいいだろう。
「…………」
「…………」
お互い一言も発しないまま、ただ時間だけが過ぎていく。
そんな時間が、私にはかけがえなく貴重なものに思われた。
小一時間ほどもそうしていたであろうか。
隣で坂本少佐が起き上がる気配を感じる。時計を見るともう昼過ぎだ。
どうやら少し寝入ってしまったらしい。
「土方、起きたか」
「は、つい寝入ってしまったようで申し訳」
「いちいち謝るな……貴様、存外可愛い寝顔をしているのだな」
「な…………か、からかわないでください」
「はっはっはっ。ちょっとした仕返しだ」
そういって笑う坂本少佐。
私はといえば、恥ずかしいやら情けないやらで顔から火が出るかと思うほどであった。
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