21:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:48:45.75 ID:QBDpqJCD0
「あーなーた。入るよー」
「…おォ」
打ち止めがドアをノックする。風呂上がりの彼女が、恒例のお部屋訪問に来たのだ。
こうしてキラキラする目で見つめられるだけで、落ち着かなかった心が静まる。
一方通行は少女の手を引き抱き寄せると、床に置いてあるクッションの上に雪崩れるように座りこんだ。
このクッションは青年の部屋でも床に座れるようにと、打ち止めが持ち込んだものだ。
(わわわ、今日はいきなり近いなぁ、ってミサカはミサカはどきどきしてみる)
「……」
(え?え?え?ちょっとちょっとあなたどこ)
「どこ触ってるのっ?」
「…胸」
「そうですね。でもそういう意味じゃないの。ダメ…」
「だめか」
「ヨミカワもヨシカワもいるじゃない。二人とも起きてたし…、ダメ、だったら」
「……厳しィな、オマエ」
「ミサカは誰よりもあなたに優しいはずだもん、ってミサカはミサカは打たれ弱いあなたをなでなでしてみる」
一方通行は打ち止めを抱きすくめていた腕をゆるめ、立ち上がってポルシェのキーを手に取った。
打ち止めはクッションを抱えそれを見上げていて、その表情は若干影がかかっている。
「走りに行くの?」
「あァ。悪い…、ちょっと頭冷やしがてらな。俺は明日三限からだし。…先に寝てろ」
「うん、おやすみ。あといってらっしゃい…」
これだけはしておかないと、と打ち止めは一方通行に駆け寄ってキスをした。
一人彼の部屋に残された少女は首をひねる。
(あの人、ちょっと変だったかな?……よし、明日は頑張ろう!ってミサカはミサカは大胆な決心をしてみる…っ)
1002Res/661.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。