過去ログ - とある未来の通行止め その2
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860:ブラジャーの人[saga]
2012/02/24(金) 23:08:00.05 ID:BkRFYL8S0

晴天、とまではいかないが、雲の合間にはなんとか空が見える。
浜面仕上と滝壺理后の結婚式が取り行われる教会。そこに一方通行と打ち止めは来ていた。

一方通行はさして広くもない待ち合いの部屋の隅に座って、慣れない浮かれた空間をやり過ごしていた。打ち止めは「ちょっとタキツボの所に行って来る」と、席を外している。

だんだんと増えてくる招待客の中に知った顔を発見し、その中には、銃声や怒号とセットで記憶されているような者もいたので、あまり同じ部屋にいるのは気分がよろしくない。

なので一方通行も、今日の主役の控室に行くことにした。



「よぉ、来ないかと思ってたぜ」
「しつこく御祝儀の催促しやがったのは誰だよ。今から帰ってもいいンだぞコッチは」
「まぁまぁ、減らず口叩いてっけど大目にみてやれよ。緊張してて言動が怪しいんだ」

ものすごく珍しい恰好をした浜面と、上条当麻がテーブルに向かい合って座っていた。主役は不自然に体と表情を強張らせている。上条の言うとおり、さすがに緊張しているのだろう。
一方通行は上条の横に一席空けて座り、伏せられていたグラスに水差しを傾ける。

「………」
「何だよ、俺の顔に何かついてるか?見惚れてんのか?」

喉を湿らせながら、白いタキシードと整えられたヘアスタイルの浜面を眺める。浜面は一方通行の視線を、花が活けられた花瓶で遮った。

「オマエの正装が珍しすぎてなァ…。花を背負ってンのも違和感アリすぎだろ」
「十分くらいで慣れるぞ。スタイリストさんて偉大だよな」

上条のフォローは、全然フォローになっていない。だが、いつものやりとりが浜面の緊張を解したのか、やっと表情筋が動き始めた。

「やっかましいわ。普段を見慣れ過ぎてっからそう思うだけで、初対面のベイビー達が俺を見てみろ。絶対イイネつけてもらえる!花だって似合ってるハズ!」
「でも今日ここに来てるのは、普段のお前をよく知ってるヤツばっかりじゃないのか」
「…そういえばそうだった……」




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