過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:2
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/10/17(月) 02:09:15.22 ID:cyQjmoHHo
智「久しぶり……になるのかな、こうして皆で集まるのって」

 とある伝手で一時的に借りているホテルの一室。
 そのベッドに腰掛けて、僕は言う。

繰莉「そうねぇ。繰莉ちゃんも卒業してからめっきりあやちん達とは会ってなかったし」

アヤヤ「そうですねぇ……アヤヤ、屋上も最近いってませんですよ」

 央輝はそんな話の無いように興味なさそうに壁によしかかり、アヤヤと芳守は揃ってもう一つのベッドの縁に座っていた。
 繰莉ちゃんは備え付けの小さな椅子に器用に足まで乗せて座っている。
 央輝はほぼ毎日、繰莉ちゃんとはそこそこに会ってるから兎も角、アヤヤと芳守は久しぶりだというのに殆ど変わってない気がする。
 何もかもが、懐かしく感じた。
 懐かしく思えるほど、僕らマクベスコミュは全員揃ってはあまり活動はしていなかったけれど。

央輝「それより、あまり時間はないのだろう?それなら早く、本題に入ったほうがいい」

芳守「そうだね、わざわざこんな所を借りてまでする話なんだから、重大以上に他ならない話なんだよね、きっと」

 芳守は大体察しているのか、央輝の言葉に合わせて口を開いた。
 そうだ。僕らは久しぶりに親交を深めるためにわざわざ集合を果たしたわけではない。
 そんな空気が一変したのを感じたのかアヤヤは複雑そうな表情をする。
 ……けれど一人の顔色を気にしていては話は進まない。一度大きく深呼吸をして、それから皆を一瞥する。

智「……じゃあ、本題に。その前に、皆はどこまで知ってる?」

 口々に、答えが返ってきた。
 全部。
 オマエから聞いた話。
 大体、コミュネットで流れている噂ぐらいは。
 最後の一人は、僅かな躊躇いの後に答える。

アヤヤ「――瑞和先輩が、その、なんていいますか……裏社会、ってやつに出入りしてることは……知ってます、です」

 それは本題に入った瞬間シンミリとし始めた部屋に染み渡るように響き、そして消える。


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