過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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28: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/04(火) 02:50:16.28 ID:oDJk8X6O0
「……集中が切れるから、静かにして貰える?」
……あたしってば、やらかした。
あからさまに冷たく突き放した口調の返答。
「あ、ごめ――」
言いかけたあたしの袖が、囁き声と共に引っ張られる。
「静かに、です」
何時の間にか羽毛のドームの中には、今日屋上の階段で押し退けた少女が居た。
あたしと同じ見滝原中学の制服――は、学校で会ってるし、当たり前だけど
栗毛の長い髪を大きな赤いリボンでツインテールに結わえた、小柄な女の子。
その左の襟には、ドームを形作っているものと似た、淡く煌めく白い羽飾り。
そして瞳に浮かぶのは、強い憧憬の念。瞬き一つせず転校生を見つめている。
その転校生は、ただ淡々と巨人共を倒していた。
外連味の無い、静かで落ち着いた動き。
展開した翼で巨人共の攻撃を正確に防ぎ、弾き、回避する。
流れるような動作で突き立てた矢を抜き、番え、弓を引く。
放たれた矢は紫の軌跡を描いて吸い込まれるように標的に当たり
1射につき1体、確実に屠っていく。
「凄……」
一緒に見とれていると、隣の少女が口を開いた。
「先輩は、魔法少女なんです」
え……
――魔法少女?
悪と戦う正義の味方とか、そんな感じのあれのこと?
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