過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
1- 20
131: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/28(金) 23:18:59.47 ID:DA3BiRXZ0

「キョーコ……」

心配そうな顔で、こちらを見上げるゆま。
仕方ない、と溜息をつきながらその頭にぽん、と手を乗せる。

「あたしは今、ここにいる……生きてお前の前に居る。それじゃあ、不満かい?」

手を乗せられた頭を、ふるふる、と横に振った。
ふ、と小さく笑みを漏らしながら、ぽんぽんと頭を軽く撫でる。

「随分と、仲良くなったのね」

「……悪いかよ」

「いいえ? 悪くないと思うわ」

その通り、なのだろう。
現にその声は優しかった。

「とにかく、消毒ね……救急箱は確か、」

そう言って、奥に歩いていった。
ゆまが手をぎゅう、と握ってくる。
それに応えて、軽く握り返した。

やはり、その手は暖かかった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
452Res/240.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice