過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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57: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/18(火) 21:40:23.84 ID:YVZz607w0

守る対象が、その命から想いに変わっただけのこと。
今、この瞬間に辿り着くまでに、命は犠牲にしてしまったけれど。
『彼女』は、過去も未来も無く、生も死も無い概念になってしまったけれど。

『彼女』はほむらに、想いを託した。
それを、ほむら自身が覚えている。

たとえ、世界から『彼女』が生きた痕跡が消えてしまっていても。
たとえ過ちを繰り返す、救いようのない世界だとしても。
この世界は、『彼女』が望んだものだから。

だからこそ、ほむらは戦い続ける。
たとえそれが無謀でも、無茶でも、無意味でも、無益でも。

それが『彼女』の願いであり、ほむら自身の願いでもあるから。

「……その子は、きっと幸せね」

「そう?」

「当然よ……だって、あなたにそんなに想われているんだもの」

「……そうね。そうだと嬉しいわ」

ふわり、とほむらが優しく笑った。
つられて、マミも自然と微笑んでいた。



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