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2012/03/12(月) 02:12:22.41 ID:EU7FiCOX0
あ、ごっめ〜ん。ちょっと急用が出来たから切るわね〜!」
『あぁ? おい、まだ話は――――』
トレインの抗議の声を通話ごと断ち切り、リンスは無音になった携帯電話をしまって飲み込み掛けた息を吐きだした。
「リンス。誰と話してたの?」
それを見計らったかのように、眼下から声が掛けられる。
「ち、ちょっとね」
「……?」
引き攣った笑顔で誤魔化すリンスの様子に、声を掛けた金髪の少女は不思議そうな表情をするが、それ以上の追及はせずに手に持っていた袋をリンスへ差し出した。
「ハンバーガーと、コーヒー。ブラック」
「あ、ありがと」
それを受け取り、リンスはコーヒーを取り出すと一口啜った。
熱と苦みが口の中に広がるのを感じながら、リンスは思い出した様に少女に向き直る。
「二人はどこ行ったの?」
「まだ買い物してる。お土産買うんだって」
「……」
予想通りに返って来た、一番予想したくなかった回答を聞いて、リンスはがくりと肩を落とした。
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