32:1[sage]
2011/10/19(水) 23:54:32.66 ID:LfZrfi6K0
「私の学校、この先にあるんですよ」
「随分学校が多いんだな。ワケ分かんなくなってきたぜ」
涙子の案内を聞きながら、トレインは頭を掻いて苦笑した。
さっきから第7学区を案内されているのだが、中高問わず学校だらけで最早彼には区別が付かなくなっていた。
「あははっ、まー『学園』都市ですから。人口のほとんどが学生ですし、どうしても学校が多くなりますよ」
「学校って聞いただけで頭痛がする身にゃ辛い街だね」
溜息混じりのトレインの言葉に、涙子は楽しそうに破顔した。
その様子を見てトレインも愛想の良い笑顔を返す。
「この辺りは大体こんな感じですけど、他に行きたいトコとかありますか? 他の学区とか」
「……」
「トレインさん?」
「お? あぁ、わりーわりー」
後ろを向いて何事かを考えていたトレインは、覗き込んで来た涙子に気付いて取り繕う様な笑みを浮かべた。
「そーだな。ちょっとまだ行きてーとこがあんだよな」
「じゃあ、分かる所なら案内しま――――」
涙子が言い終わる前に、トレインがぐいとその身体を引き寄せた。
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