33:1[sage]
2011/10/19(水) 23:56:44.88 ID:LfZrfi6K0
抱き寄せられた格好になった涙子は目を白黒させながら為すがままになっている。
それに構わず、次にトレインは彼女と自身の身体を脇の狭い路地へと滑り込ませた。
その瞬間、物陰から二つの人影が姿を現す。
二人の入って行った路地目掛けて全速力で駆けるその人影は、転がり込む様にビルとビルの間へ身体を捻じ込んだ。
「わわっ!?」
そして茫然と立ち尽くしていた佐天涙子と衝突しそうになり、急ブレーキをかけ停止した。
「み、御坂さん? 初春も?」
「佐天さん!? あれっ?」
涙子がそこに佇んでいた事にも驚いたが、何よりも美琴を驚かせたのは男の姿が見えなかった事だ。
確実に路地に入った筈なのに、どこにもその姿が見えない。
路地には隠れる様な場所も、死角になる曲がり角もかなり先の方まで存在しないのだ。
「何だ? おめーら知り合いか?」
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