過去ログ - アイリス「さよなら、ジャンポール」
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49:ny[saga]
2011/10/24(月) 21:25:24.87 ID:Ie10TeSW0

「でも……、統合してアイリスは一体どうなるんだ?
『イリス』は消えてしまった。
主人格が居なくても、アイリスは大丈夫なのか……?」

『その辺りは僕にも分からない。
ただ、主人格と言っても、『イリス』も数ある人格の内の一人に過ぎないから、大した影響はないと思う。
彼女が実存するのであれば、彼女に統合されるべきなんだけど、居ないとなればアイリスに統合するしかない。
勿論、色々と問題もあるし、多くの障害が君達を襲うだろう。
『イリス』が抑えていた霊力は、アイリスが一人で抑えていくしかなくなる。
そのためにも、統合は不可欠なんだ』

「……そうか」

『でも……』

「でも……?」

『アイリスは大神さんが守ってくれるんでしょう?』

「ああ、そうだな……」

「お兄ちゃん……。
アイリスをずっとまもってくれるの……?」

アイリスに自分の手を触れられる。
少し逡巡したが、大神は頷いた。

「守る事は無理かもしれない。
だけど……」

二人で頑張れば、大丈夫さ。
言って、大神はアイリスの唇に軽く唇を重ねた。

『見せ付けられちゃったかな。
それじゃ、そろそろ僕は行くよ』

「ジャンポール……っ!」

必死に涙を堪えて、アイリスは大神と強く手を繋ぐ。
ジャンポールが最期にアイリスを見た。
震える唇を開いて、その唇で……、

「さよなら、ジャンポール」

そう、アイリスは、言った。


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