過去ログ - 澪「妖怪リリーちゃん」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/10/22(土) 01:09:06.57 ID:9yuxyDT00

律「澪っ!」

更に最悪なことは、先ほどのさわ子の攻撃により、リリーはさわ子と、そしてその場にいた澪を排除するべき“邪魔者”として認識したことであった。

澪「えっ…」

澪が後ろを振り返った時には、リリーの腕は澪の首に伸びようとしていた。

が、律がそうはさせなかった。

元々が自分の撒いた種である。
澪にまであんな苦しい思いをさせる訳にはいかないと、その思いが律を奮い立たせた。

律「おらぁ!」

律はリリーの腕を掴み、思いっきり後ろへ引き寄せた。

その勢いでリリーの体は階段を転げ落ちていった。

3人はリリーが起き上がるより先に、彼女の隣を通り過ぎ、昇降口へと駆け抜けた。

が、リリーも執念深かった。
既に立ち上がり、3人への追跡を再開していた。

3人は全力で走り続けていた。
特に律などは、つい先ほどまで首を絞められていたのである。
酸素は欠乏し、体力の限界も近づいていた。

しかし背後のリリーは容赦なく近づいてくる。

3人が昇降口を出ようとしていたとき、リリーは再び彼女達に追いつこうとしていた。

先頭のさわ子が扉をくぐり、律がそれに続く。

最後に澪が校舎を出たとき、リリーは手を伸ばせば澪に触れられる距離まで来ていた。

澪の頬に外の冷たい風が吹き付ける。

それと同時に、見慣れた3つの人影が目に入った。

その姿を確認した後、さわ子が扉へと向き直る。

さわ子「おらぁ!」

澪が通り過ぎるや否や、さわ子はフロントキックを打ち込み、リリーを後ろへ大きくのけぞらせた。

さわ子「逃げるわよ!あなた達も!!」

さわ子は3つの人影…唯・紬・梓に向かって叫んだ。

その言葉を引き金にして、6人は正門へと走り、敷地外へと逃げ出した。




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