20:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 00:11:02.15 ID:CGXDMCHp0
「何を……」
「二度同じことを言わさないでください。貴女が邪魔だと言っているんです」
ネクタイを直し、彼はメガネを中指でクイッと上げた。
「刻一刻と、娘さんの命は削られていきます。今この時にも、自殺を図る可能性が高い。あなたは、私達の施術を邪魔して、娘さんを殺したいのですか?」
「…………」
目を剥いた母親を、無理やりに押しのけ、圭介は汀の乗った車椅子を施術室に押し入れた。
「その場合、殺人罪が適用されますので」
柔和な表情を崩さずに、彼は施術室のドアをゆっくりと閉めた。
「待合室で、お待ちください」
ガチャン、と重い音を立ててドアが閉まった。
178Res/185.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。