22:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 00:12:33.34 ID:CGXDMCHp0
「そう言うな。特A級スイーパーの名前が泣くぞ」
「だって駄目なものは駄目だもん」
頬を膨らませた汀を無視して、圭介は計器類の中から、ヘルメットのようなものを取り出した。黒いネットで作られていて、顔面全体を覆うようになっている。
それを女の子に被せ、同じものを汀に持たせる。そして、彼は汀の右耳にイヤホンとマイクが一体になったヘッドセットを取り付けた。
「何か必要なものはありそうか?」
「預かってて」
3DSを彼に渡し、汀はヘルメット型マスクを被った。そして車椅子の背もたれに体を預ける。
「何もいらないよ」
「そうか。時間は十五分でいいな」
「うん」
そして圭介は、ラジオのミキサーにも似た機械の前に腰を下ろした。
それらの電源をつけ、口を開く。
「麻酔はもう導入してある。後はお前がダイブするだけだ」
「うん」
「この子の、『意識』の中にな」
含みを持たせてそう言い、圭介はにっこりと笑った。
「それじゃ、楽しんでおいで」
「分かった。楽しんでくるよ」
そう言って、汀は目を閉じた。
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