過去ログ - 唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」
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61:唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」 [sage saga]
2011/11/05(土) 23:51:35.54 ID:lOd/TyK/0
 
梓「マクレーンさんが、殺されちゃう……」

唯「助けなきゃ…… 私が、助けなきゃ……」

彼の窮地を前に、唯と梓は何も出来ず立ち尽くしていた。助けたいという気持ちは十二分にあれど、
方法が見つからない。

マクレーン「クッソ…… 調子に乗りやがって……」

悪態を吐きながら、フラフラと立ち上がるマクレーン。やはり、逆転の方法を見出せずにいる。

イェン「終わりだ……!」

そう呟くと、イェンは素早く右の後ろ回し蹴りを繰り出した。
いや、違う。蹴りではない。右脚はマクレーンの首に絡められ、そのまま彼は床に引き倒された。
脚の力で絞め殺す、もしくは首の骨をへし折るつもりだ。

マクレーン「ぐうううっ……!」

イェン「お前の負けだ、マクレーン。ツイていない人生だったな」グググッ

梓「マクレーンさん!」ダッ

唯「あずにゃん、だめ!」

梓は唯の制止を振り切って、二人の所へ駆け寄ると、イェンの頭や背中を力の限り叩き始めた。

梓「マクレーンさんを離せ! この!」ポカポカ

イェンは振り返りもせず、裏拳で梓の鼻っ柱を殴りつける。

梓「ぎゃっ!」ドサッ

唯「あずにゃん!!」

後輩の無謀な突貫が唯の背中を押す。
何としても彼を助けなければ。しかし、自分が割って入ろうものなら、梓の二の舞だろう。
それならば――

唯「えっと、ええっと……」

――唯の目に止まったのは、マクレーンが使った大刀と共に飾られていた脇差。

唯「マクレーンさん! これ!」サッ

マクレーン「……!」

唯はマクレーンの方へ、力一杯、脇差を滑らせた。
マクレーンも懸命にそれへ手を伸ばす。

イェン「ふん!」バシッ

しかし、廊下を滑る脇差はイェンの手によって押さえられ、マクレーンの指先の僅か手前で止まってしまった。
掌の下の物からマクレーンへと視線を移し、ニヤリと笑うイェン。

イェン「つくづくツイていない」

マクレーン「んあああああ!」グッ

それでもマクレーンは渾身の力で手を伸ばして、遂に脇差の柄を握った。
イェンの掌の下に鞘だけを残して、光る刃が一気に引き抜かれる。

イェン「!?」

マクレーン「ツイてねえのはてめえだ!」ブン

マクレーンは手に握る抜き身の脇差を、イェンの胸に深々と突き立てた。

イェン「ぐっ……!」

短い呻き声と共にイェンは床に倒れ、ピクリとも動かなくなった。
だが、この強敵は死して尚、脚の力を抜こうとしない。
首に固く絡まる脚を解き、死体を向こうに押しやると、マクレーンはどうにか身を起こした。

マクレーン「ゲホ、ゲホッ! よこされたのが銃だったら死んでたな…… ありがとよ、ユイ」


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