過去ログ - 京介「思えば遠くへ来たもんだ」
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30: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/10/26(水) 21:15:38.26 ID:sFmcGxH8o

ホテルは連泊で予約してあるからこのまま戻っても特に問題はなかった。
だけどあやせもいることだし、せっかくだから大通公園で時間を潰すことにしたんだ。
公園では大道芸を披露している人たちや、民族楽器を奏でるグループがいた。
あやせは興味津々で駆け寄り、そのひとつの観客の輪に加わった。

「そういや聞きそびれちまったんだけど、明日はどうするつもりだ?
 ホテルの予約は今日までだし、俺も明日は社宅へ行かなくちゃなんねえけど」

「明日はちょっと用事があるんです。
 ですから、わたしはわたしで別のホテルを予約しておきますから大丈夫です。
 月曜日に帰るかどうかは、その日になったら決めようと思っています」

あやせだってもう十九だし、俺が彼女の行動をとやかく言えるもんでもねえ。
それに、せめて今日明日くらいは我がままを聞いてやりたいしな。

民族楽器の奏でる音色に耳を澄ませ、珍しい楽器に瞳を輝かせるあやせ。
まあ、言ってみれば穢れを知らない幼い子供そのものだな。
その微笑ましい姿を見ていると、俺は可愛い娘を持った父親の気分だぜ。

「帰るとなったら、俺にも一応連絡してくれな。やっぱ、心配だしさ。
 ところでせっかく札幌まで来たんだし、あやせは何かやりたいことってねえのか?」

「そうですね。……じゃあお兄さん、札幌ラーメンをご馳走してください」

「ったく、相変わらず欲のねえヤツだな、おまえって」

そんなわけで近くのコンビニで観光ガイドを立ち読みし、歩いて行けそうな店を探した。


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