過去ログ - 仮面ライダー555 VERSUS リベリオン 対 ギターウルフ ロケ地、白石
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30:ny[saga]
2011/10/30(日) 20:31:48.44 ID:PgVtK3jr0
「それで貴方達は何をしようって言うんですかっ?」

「別に俺は何をどうこうしようってわけじゃない。
闇の力を全て吸収して、神に近い存在になろうと思ってるだけなんだよ」

「中二病……っ?」

リアル中二である自分が言うのも変だとは思いながら、美奈子は呟いた。
まさか本当に神を目指している中二病患者が、
この世界に存在しているとは思ってもいなかったからだ。
しかも、闇の力を利用としようとしている所が更に中二臭くて、
自分の事では無いのに恥ずかしさでその場から逃げ出したくなりそうだった。
自らの病気を自覚しているのかいないのか、髭男が悪い笑顔を浮かべて続ける。

「そう、神だ。
その為にこの場所の力が必要なんだよ。
現在、この場所には世界中の何処よりも闇の力が集中している。
それこそ黄泉返りの森よりもね。
理由は分からないが、今更それはどうでもいい。
俺は単にその闇の力を吸収する儀式を行いに此処に来ただけなのさ」

「カイザフォンをどうして奪ったんです?」

「護身……かな? 用が済んだら返してやってもいい。
さあ、分かっただろう。此処から去ってくれないか?
別に俺はおまえ達と争おうと思っているわけじゃないんだ」

髭男の瞳からは何も読み取れなかった。
しかし、プレストンは淡々と、されど髭男を睨み付けつつ言った。

「騙されるな、少女」

「……斉藤美奈子です」

「では、美奈子。
もう一度言うが騙されるな。
私は人のある程度の感情を読み取る能力を持っている。
別にそれは信じなくてもいいが、とにかく私の能力を持ってしても、その男からは何の感情も感じられない。
感じられるのはただの闇。紛れも無い漆黒の闇だ。
こんな手合いの結末は知っている。自分を巻き込んで世界ごと滅ぼすだけだ」

人の感情を読み取れる能力を信じたわけではなかったが、
プレストンの言っている事は美奈子にも深く賛同できた。
美奈子も髭男と話していて、無機質な人形と話している感覚を禁じ得ない。
そう。髭男からはまるでジャケットと同じ物を感じさせられるのだ。
ならば、髭男を信じるに値しない条件に十分過ぎるというものだ。
不意に髭男が面倒そうに拍手を始める。

「見事だね、クラリック。
俺の感情を見事に言い当てた。
そうだ。俺は神の力を手に入れたら、この世界を闇に包ませる予定さ。
破壊を無限に愉しむ為にな。
残念ながら交渉決裂だな。
それじゃ、どうする? 今すぐ戦うか? それとも、ちょっと遊ぶ?」

髭男の言葉が終わるか否かの瞬間、美奈子は駆け出していた。
彼等にカイザフォンを使わせたくないという美奈子の想いが彼女を突き動かしていた。
これ以上、明美を侮辱させたくはない。
しかし、美奈子の想いは意味を成さなかった。
猿顔が唐突にベルトを装着したのだ。
コードを入力していく。


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