過去ログ - 仮面ライダー555 VERSUS リベリオン 対 ギターウルフ ロケ地、白石
1- 20
32:ny[saga]
2011/10/30(日) 20:32:48.72 ID:PgVtK3jr0
そして、赤髪のサングラス。

エクスチェンジ。

合成音声と共に美奈子の脚から光が掃射される。
俗に言うライダーキックだ。
光は赤髪の前で花開くように広がっていた。
光自体には特に効果はなく見えるかもしれないが、
その実、光に質量を持たせる特殊な構造の光線のため、
美奈子の蹴りに数十倍の威力を付随させられる光である。

「やあああああああああああああっ!」

美奈子の渾身の絶叫。
蹴りが赤髪の身体を貫く。悲鳴すら上げられずに、赤髪の身体は四散した。
流血が美しく花開くようだった。流血の花だ。
そして、正念場。残りはカイザに変身した猿顔と髭男だ。
彼等が主力と見て間違いない。

「やあああああああああああああっ!」

もう一度だ。
もう一度、美奈子は髭男に向けてキックを繰り出す。
幾らゾンビを従えて神になろうとしている中二病とは言え、
この速度、この威力に耐えられるはずがない。

だが。
髭男は人間に反応出来ないはずのその速度に反応していた。

「センスはいい。だけど、まだ若いな」

軽口と共にどこから取り出したのか、
髭男は無機質な鋼のような刀を振り回した。
攻撃の成功を信じていた美奈子は反応出来ずに刀が直撃し、
目にも映らない速度で付近のビルの壁へと激突させられてしまう。

タイム・アウト。
リフォーメーション。

時間切れだ。
ファイズアクセルの効果が切れ、アクセルフォームが解除される。

「どうしろって……、言うの……」

吐き捨てるように美奈子は言っていた。
人間どころか機械でも反応出来ないはずの速度に髭男は反応し、撃退して見せた。
どんな身体構造をしているのだろうか。
更にそれ以上に手強いはずのカイザには、攻撃を繰り出す事すら出来なかった。
八方塞がりだった。
少なくともすぐには手の尽くしようがない。
その間にギターウルフとプレストンは殺されてしまうだろう。

「どうすれば……」

人類を救ったくせに愚か過ぎる己の無力さに、美奈子は思わず呟いていた。
泣いていたかも知れない。
明美を失った美奈子。それを繰り返そうとしているのだ。自分自身の無力のために。
それが悔しかった。

「それじゃ、終わりだな」

髭男が愉快そうに微笑んでいた。
ギターウルフ、プレストンが、それに反応して銃を、ギターを構え直す。

「やって来い」

カイザである猿顔の肩を叩いて、髭男はその場に座り込んだ。
早くギー太ウルフさん達を助けにいかないと……。
美奈子がそう思った刹那、何者かが猿顔に向かって駆け出していた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
59Res/98.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice