過去ログ - 淫魔「んふふ」 修道女「闇の気配がする……」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(沖縄県)
2011/11/06(日) 10:19:05.54 ID:MJKDne9Zo
夕日は傾き、校舎は赤く染まっていた。
校内に人の気配はなく、静かな廊下に足音を響かせて、淫魔は一人歩いていた。
ふと、足を止めた。

赤く染まった廊下の先に、人影があった。
修道服に、軍用のブーツ。緩やかにウェーブした肩までの金髪が、夕日を受けて桃色に輝く。

淫魔「ひどいやつ。幼馴染の術を壊したのはおまえだね?」

静まりかえった校舎の空気に、淫魔の声が吸い込まれる。
遠く離れた廊下の向こうから、押し[ピーーー]ような笑いが返ってきた。

淫魔「何がおかしい」
修道女「ひどい? どの口でそれを言う? 悪魔め」

淫魔「んー、さすがのわたしも、下の口ではしゃべれないなあ」
修道女「ふん、たわけたことを」

にやけた口がつり上がり、修道女の顔は狂気にゆがんでいた。

修道女「まあいいです。どうせすぐに、無駄口もたたけなくなりますから」

修道女が壁に手を当てると、壁に現れた白く輝く魔方陣の連なりが、波となって淫魔に襲いかかった。

瞬時に淫魔の立つ床を魔方陣が取り囲み、淫魔の足を、靴ごと床に締め付ける。

淫魔「魔方陣による束縛術か、なかなかやるね」

特に動揺することなく、淫魔は床に現れた魔方陣を眺めた。

修道女「そんな余裕、すぐに取り去ってあげます」
修道女は十字架の短剣を取り出すと、淫魔に向かって歩き始めた。

淫魔「うわー、聖十字架の銀ナイフかあ、さすがにそれは痛そうだねえ」
緊張感のない声で淫魔は言うと、手を空中に振りかざし、宙から身の丈に迫る曲刀を取り出した。
黒と緑の禍々しい刀身は、夕日の中ですら赤みを帯びていない。
曲刀で淫魔が足下を一閃すると、白く輝いていた魔方陣は、薄氷のように砕けて消えた。


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