過去ログ - 淫魔「んふふ」 修道女「闇の気配がする……」
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211:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(沖縄県)[saga]
2011/11/09(水) 21:06:49.79 ID:Y3IbhwsXo
天使は両手を拘束されていた。天使の横に座った14号が、透き通ったスープに丸い野菜の具の浮かぶスープ皿を手に取り、木のさじですくって、天使の口元に運ぶ。

14号「はい、召し上がれ」

暖かな湯気を上げるそのスープは、とても美味そうで天使は口を開きかけたが、はっと我に返り、くちびるをきゅっと結ぶ。

14号「どうしたの?」
天使「き……貴様らの作ったものなど、食えるか……!」

14号「大丈夫。毒なんて入ってないよ?」

14号はさじを自分の口に運び、スープを食べてみせる。

天使「ふ……ふん! いいか、私たちは貴様らのように他の動物を糧にはしないのだ。太陽と地と水が育てる恵みだけを……」

14号「知ってるよ? これ、お肉もお魚も卵もお乳もなし。お野菜だけだもの」

2号「果物を使ったものもありますけどね。大丈夫。天使の身体や心を損なうようなものは、使っていません」

14号「ね? だから……ひとくちだけ……あーん」

悪魔はウソをつかない。
木のさじにスープと丸く切ったにんじんを掬い、手を添えて天使の口に運ぶ。
空腹にうながされ、魔人の少女たちに説得され、天使は口を開いた。

天使「あ……んっ……」

木のさじがゆっくりと口にさし込まれ、暖かなスープを口に落とす。
塩味と旨味が舌に広がり、にんじんを噛みしめると心地よい甘味が溶け出す。
幾度か噛んで飲み込むと、14号がたずねた。

14号「どう?」
天使「……おいしい」

14号「もういらない?」
天使「いや……もう少し……だけ……」

口にスープが運ばれるたび、天使はそのスープが好きになった。


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