過去ログ - 上条「なんだこのカード」 SEASON 4
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46:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/19(月) 21:18:01.48 ID:clCjz2IDo

少女は、ひたすらに走っていた

脳には締め付ける様な痛みが徐々に強くなっていくが、それすらも痛みという信号に変換されない

どうして自分が走っているのか、どうして自分だけなのか、他に誰がいるのか

そんな物は、知らない。思考する術も持たない

だから、どれだけ走ってきた経路のそばに死体となった人々が転がっていようとも知ったことではない。興味もない

それが、自分の将来の姿であったとしても

ただ一つだけはっきりしているのは、頭の中にインプットされた行動を、妹達という電波集団から発されるネットワークで表示された場所で行うこと

それだけだ

その異常さは、やはりネットワークにて拡がっていた。生きている個体はかなり限られてしまっているが

「あなたは何者ですか」という質問にも、彼女は答えなかった。答えることは出来なかった

ネットワークを拡大するなとの指示は無かった為に、彼女はそのまま無意識な接続を行ってしまっていたが、だからなんだどいう

時間制限もある。もちろんそれが自分の生命維持の残り時間であることも、彼女は知らない。知っていても何も思わない

「……」

ミサカ人形と言うべき彼女は辿り着いたそこで、パネルを操作した

反応が少々悪かったから、自らの能力で強引に電気信号を流しこんだ形にはなるが、問題は無い

この部屋には他の人間もには居るはずなのに、彼女の呼吸と操作の音ばかりが響く

つまりは、そういうことだ

そんな米兵や学園都市の人間と思われる人々が累々とする中で、目の前のモニターに表示されたのは残りの対地ミサイルの弾数と、特殊弾頭とネーミングされたものの残数

どうやら遠隔操作は切れているらしく、手で直接弾頭ユニットをセットしなくてはならないらしい

残り時間は20分弱

終わらないことは無いだろうとの判断が下って、彼女はそのまま部屋を後にした

後にもう一度立ち寄るころには、生命の火を灯す蝋燭の残りを持っている者は完全に居なくなるだろう

彼女を、含めて


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