142:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga sage]
2011/12/10(土) 18:08:40.52 ID:rWBMrX3Fo
第二学区の廃工場、そこで上条と五和は最大の危機を迎えていた。
その原因は二人の前に存在する一人の女、その女が狙うのは上条当麻の命である。
相手は光線を発射する事が出来るようであり、おそらく能力者であると上条は推測していた。
本来ならば右手を前に突き出し、その光線を打ち消して撃退しその危機を脱したい。
しかし、幻想殺しは消滅してしまっているためその考えは消さなければならない。
さらに五和も魔術を使えないため戦う術は限られてしまっている。
現状では五和の持つ槍、そしてその廃工場に存在する物、それで戦うしか方法は無い。。
対して相手は無遠慮にその能力を振るうだけである。
実際、その生み出された光線で壁には穴が開いていた事から相当の破壊力を持っているのは間違いない。
「ほら、逃げるなら逃げてみな! なにか抵抗するならそれも良し。まっ、状況は変わらないだろうけどなァ!」
そう言って女はまた右手を前に向け上条と五和に光線を撃ちだす。
五和の持つ武器ではその距離を埋める事は出来ず、現時点ではただ必死に避ける事しか二人には出来ない。
「クソッ……あんなの当たっちまったら一発で終わりだ! 絶対喰らう訳にはいかねえ……でも」
「こちらには対抗する手段が……っ! 右です!」
瞬時に安全な場所を見つけ、なんとかその一撃を受ける事だけは無いように動いている。
もし避けなければ、それはほんの少し前に自分が居た場所を見れば分かる。
焼け焦げたような跡、穴の開いた壁、そこから想像できる未来は恐ろしい程単純なものである。
「チッ、まだ慣れてねえのか動きづらいな……オイ、面倒だからそろそろ死んでくれない?」
その問いに答えなく、二人は息を殺し大きなコンテナの陰に隠れている。
避けるのに十分な距離、そして戦う術の確保、この二つが無ければ待っているのは絶望である。
この状況を変えるには逆襲の一手を打たなければならない。
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