158:以下、あけまして[saga sage]
2012/01/04(水) 02:00:02.17 ID:AiUnSeA3o
そもそも五和はこんな所で血を流す必要は無かった。
狙われたのはあくまでも上条当麻であり、五和はただ巻き込まれただけである。
これも自らの不幸か、と思うと上条は己のその性質を改めて悔いた。
なぜ、何も関係ない者が死ななければならないのか、なぜこの時に狙われてしまったのか、
そもそもなぜ入れ替わってしまったのか、それすらも不幸なのか、しかしそれらに対して正解は出せない。
だが、入れ替わったとしても何も変わらないモノはある。
五和を護るという事に変わりは無い。ならばやるべき事はただ一つ、考える必要も無い。
上条が取った行動、それは再び立ち上がるという単純なものだった。
「……頼む、五和だけは……五和だけは助けてやってくれ」
「そこの男を見逃せって言いたいのかしら? なら、それは無理な相談ってヤツね。
私の目的はその男を消す事、悪いけど諦めてそこをどいてくれるかなー?」
「駄目だ……絶対に、俺のせいで死なせる訳にはいかねえんだ……だから、ここを動く訳には……」
息も絶え絶えに上条は意思表示をした。その言葉を受けて女は笑みを浮かべてこう答える。
「はいはい、だったらその男は助けてあげる。ただし――その代わりにテメェが犠牲になれ」
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