159:以下、あけまして[saga sage]
2012/01/04(水) 02:01:30.74 ID:AiUnSeA3o
女の要求、それは五和の代わりに上条の命を差し出せというものだった。
つまりはどちらかの命は必ず奪われる、しかし二人とも死ぬ事は無い。
「さぁ、どうするのか見物ね。自分の命が結局は一番大切でしょう?」
それに対して上条は、すぐさま迷いなくただ一言、
「……分かった、俺が代わりになる。だから……五和には手を出すな」
「ハッ、イイ女じゃない、男のためにそんなに簡単に命を捧げちまうなんてねぇ」
そう言いながら女は右手を前に突き出し、上条に照準を合わせる。
もちろん、女が上条だけを殺して五和を見逃す訳が無い。
これはただの口約束であり、邪魔な女の方を始末したらすぐに男を消すつもりだった。
心の中では馬鹿な女だと罵りながら、安心しなさいと口では正反対の事を言う。
女は今から五和の姿をした上条を消す、それはどうしようもない事実であった。
しかし、上条の後ろでは五和が意識を取り戻していた。そして五和は思案する、あの時を思い出しながら。
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