86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県)[saga sage]
2011/11/15(火) 00:21:17.17 ID:6KoBeL+Do
再び場を戻す。その研究所では『実験』が淡々と続けられていた。
研究者の指示により、集められた学生達は部屋に入り、能力を使うように言われる。
その能力を向けるのは、上条当麻の右手、つまりは五和の右手である。
能力者達はただ能力を使うよう言われるだけであり、その先に人間の右手がある事を知らない。
自分だけの現実の構築、能力の使用の際はその対象の存在も重要であるが、
研究者達はその問題をクリアし、確実に対象の右手に効果を与えるようになっている。
能力者達は自分が何をしているのかも知らず、ただ能力を使えるだけだ。
彼らには、一人の人間の叫び声は聞こえない。
上条当麻の姿をした五和は、その苦痛に対し声を上げる事も出来ず、痛み訴える事も出来ない。
彼女の口や耳は封じられており、ただ黙して『実験』の被験者になるしかなかった。
集められた能力者は低能力者から異能力者、その中には発火能力、電撃使い、等々何人も集められていた。
その能力に共通する事項は、人間にダメージを与えられる能力という事である。
そして彼らは五和の右手を傷つける。炎で、あるいは電撃で容赦なく彼女の右手と精神を痛め続ける。
(……熱い、今度は炎……っ! まだ……まだ終わらな……があっ!)
その声はやはり誰にも届かず、生命に影響を及ぼさないギリギリのラインで『実験』は続けられた。
時間が過ぎ、何度も何度も右手を学生達の能力が襲う。火傷や傷が目立ち、見るも無残なものになってしまっている。
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