過去ログ - 女教師「折角のクリスマス・イヴだし、付き合ってあげる」
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59:nu[saga]
2011/11/19(土) 19:04:38.97 ID:E5NSglYM0





「さてと……」

先生が不意に立ち上がって、ひどく明るく言った。
もう普段の先生と何ら変わる事の無いいつもの先生だった。

「そろそろ帰らないとね。
もうすぐイヴも終わっちゃう時間だし、
貴方には家に待ってる家族が居るんでしょ?」

「まあ、そうですね……。
うちの母親なんか、腕に縒りを掛けてクリスマスならぬ苦しみますケーキを作るとか言ってました。
あんまり期待は出来ませんけど、どんなケーキかは気になるから帰らなきゃいけませんね」

「あはっ。何それ面白い。
一体、どんなお母さんなのよ?」

「太めでよく笑います」

「いい家族じゃない?」

「……そうですかね」

「そうよ。そんなお母さんが居るだけで、貴方は自分で思うほど孤独じゃないわ。
それは貴方の求めていた形の幸せじゃないんだろうけど、でも、きっと幸せな事。
貴方くらいの年頃だと、彼女が出来なくて焦っちゃって、
自分には一生彼女が出来ないんじゃないだろうか……って、悩んじゃうのはよくある事よ。
恋に命を懸けられる年頃だものね。

かく言う私も貴方くらいの頃は処女だったわ。
処女で、乙女で、初めて出来た彼氏と迎えたイヴの日の破瓜は幸福の絶頂だった。
恋に生きる事が人間の最優先事項だなんて思えるくらいにね。
こんなに幸福を感じられる私は特別な人間だと思っていました。
今では私がお母さん。子供に与えるのは勿論……」


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