過去ログ - 女教師「折角のクリスマス・イヴだし、付き合ってあげる」
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60:nu[saga]
2011/11/19(土) 19:08:48.75 ID:E5NSglYM0
「その何たらオリジナルはさておき。
僕くらいの頃は処女だったとか、そういう赤裸々な告白はしてくれなくてもいいです。
破瓜とか現実に言う人、初めて見ましたよ」

「お、照れてるのかね、童貞君よ」

「うるさいな」

僕が目を逸らして呟くと、先生は楽しそうに僕の肩を何度も叩いた。
敵わないな、と思った。
僕と先生は倍以上も年齢が離れていて、
人生経験ではどうやっても僕が先生を上回る事なんて出来ないんだろう。

「まあ、結局、私は特別な人間じゃなかったんだけどね」

髪を掻き上げながら、先生が続ける。
嘆いている様子は無い。
単なる事実を口にしているといった様子だった。

「人間は誰もが孤独なんだろうけど、必要以上に孤独を感じるのも自意識過剰よね。
孤独を感じるって事は、自分が誰かに必要とされる存在だと信じてるって事だもの。
自分は特別な人間で、自分の事を好きになってくれる人間は多いはずだってね。
でも、現実に自分には友達が少なくて、恋人も居なくて、
特別なはずの自分が特別じゃない事に気付いて、孤独を感じちゃう……。
結局、それだけの事だったんでしょうね。

私も自分の子供には無条件に好かれるものだと信じてたわ。
旦那との恋愛を成就させられた特別な私が、
子供に、神様に愛されないはずがないって思ってた。
でも、そうはならなかった。
子供は私を嫌ってるし、イヴには家で独りぼっちの私。
……そりゃそうよね。
私は特別じゃない。特別な人間なんて本当に一握りしか居ない。
何もせずに、誰からも好かれるほど、私は魅力に溢れてないしね。

そう言えば、前に妙な博愛主義者が居たわ。
特別な人間なんて居ない。
皆同じ人間なんだから、特別な感情を持つ恋人なんて作らないって言ってた変な子が。
あれは他人を特別視しない自分こそが、特別な人間だって思いたい子だったんでしょうね。
結局、数ヶ月後には恋人を作って、その更に数ヶ月後には別れてたけどね。
つまり、他人を特別視しないって宣言してたのは、恋人が居ない自分への方便だったわけよ」

「何それ。ひどいなあ……。
支離滅裂じゃないですか、その人」

「貴方の言う通りだけど、それは私達も……でしょ?」


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