過去ログ - 女「そこまでです、タイムトラベラー!」男「またかよォッ?!」
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50:ありがとうございます、ゆっくりやらせていただきます。 ◆N1RGqRourg[sage. saga]
2011/11/12(土) 19:54:52.42 ID:gj0xhNs50


男「――……俺は、」

 次のページへとかけていた指を浮かし、本の表紙まで手を伸ばす。

―バフンッ―

女「…そうですか。」

男「本を読んでいてわかったろう。俺は弱い人間なんだ。」
男「今知らなきゃいけないと思っていても、人の事をずるして知りたくない。」

男「逆に、俺の事なんか、俺が一番わかってやれているんだ。」
男「これはどうやら俺が好意を抱いているらしい奴の話だがな…」

男「”いつ、どんな時代に居ようと、自分のことを全て理解してやれるのは自分だけ”だそうだ。」
男「だから、へたれの俺はその本で人の事を読んだりしない。ましてや自分を理解する為にそんなもの使ったりしない。」

女「逃げましたね」
男「言ってろ。」

 本音を言えば、魅力的過ぎて怖いんだよ。

女「…興味深かったのですがね、貴方がこの本を手にした時どのような反応をなさるのか。」
女「――パラレルワールドでの貴方は、この本を手にして大変な転機を迎えたそうですが。」

男「あぁーやめろやめろ!ねばらないでくれ!!誘惑に堕ちそうだ!」

 そのパラレルな俺の気持ちが痛いほどにわかってしまう…

男「……ってか、女さんはどうしてこんなに朝早くに俺の部屋に来たんだ?」

 それさえわかれば、今の誘惑にももう少ししっかり反発できたはずなのだ。

女「…たとえそうだとしても、別の誘惑からこの本の閲覧へと持ち込ませましたがね。」

 チラリ…と、第2ボタンまで離した制服の襟から健康的な肌色を覗かせる女。
いつぞやの教師の様に、きわめて仏の表情で事を流す俺。

男「お前さん、今、俺の思考まで読まなかったか?聞けば聞くほどおっかない代物だなぁ」
女「えぇ、貴方のことだけは何故か特別詳細に記されゆくのですよ。」

 「何故でしょう?」と首をかしげる。
―いやいや!かしげられても俺もわからんって!!



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