過去ログ - あかり「それならあかりに恋してよ!」
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◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:05:28.87 ID:woe061hZ0
こぼれただけで、もちろん遠くのほうにいるちなつちゃんに私の声が届くはずなんてなかった。慌てて口を噤んだものの、それに気付いた私は声の代わりに大きく息を吐き出した。
ふと時計を見る。まだ昼休み直前、普段の私ならそろそろお弁当のことを考え始める時間帯。
あかり「……」
以下略
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:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(西日本)
2011/11/19(土) 21:11:04.33 ID:2gaaUxWCo
きたな
53
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:23:14.25 ID:woe061hZ0
―――――
―――――
ただいまも言わずに家に帰ると、私は自分の部屋に飛び込んだ。
今は誰の声も聞きたくはなかった。自分ひとりの殻に閉じこもって、このとっても私らしくない感情が過ぎ去るのを待っていたかった。
以下略
54
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:37:05.29 ID:woe061hZ0
答えなんて誰も知るはずがなかった。
この気持ちをどこにぶつければいいのかも、ぶつける術さえも私は知らない。
一度だけ、ちなつちゃんが「あかりちゃんって変なとこで子供っぽいよね」と、私にそう言って困ったように笑ったことがあったのを思い出す。
もう、どんなことに対してだったのかは忘れてしまったけれど。
以下略
55
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:42:50.95 ID:woe061hZ0
あかり「だあれ?」
くぐもった声で、訊ねた。
お姉ちゃんは私がようやく返事をしたことで、少しだけ声の調子を軽くした。
「あかりのお友達」
以下略
56
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:50:06.57 ID:woe061hZ0
――ちなつちゃん。
あかり「……ち、ちなつちゃん!」
以下略
57
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 21:55:36.86 ID:woe061hZ0
着信が数件と、新着メールも同じく数件。
全部ちなつちゃんからのものだった。
あかり「ご、ごめん……」
以下略
58
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 22:04:21.00 ID:woe061hZ0
あかり「……どうしたの」
そっとスカートのひだを直しながら、私は訊ねた。
ちなつちゃんは「あかりちゃん、今日学校来て無いって聞いたから」
ほとんど呟くような調子だった。
以下略
59
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西地方)
2011/11/19(土) 22:39:42.29 ID:woe061hZ0
どきんと心臓がはねた。
ちなつちゃんが、突然来ちゃってごめんね。そう言って笑う。
あかり「……ううん」
以下略
60
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 22:46:28.66 ID:woe061hZ0
天井を見上げていたちなつちゃんは、ふと私に顔を向けた。
「どうしたの」と困惑気味に訊ねると、ちなつちゃんは小さく苦い笑みを浮かべた。
ちなつ「私、あかりちゃんの顔見ると何があっても安心しちゃうんだよね」
以下略
61
:
◆qvIZyIvV7w
[saga]
2011/11/19(土) 22:54:32.86 ID:woe061hZ0
きっと、結衣ちゃんのことだ。
ちなつちゃんはまだ、結衣ちゃんのことが好きだから。
あかり「……ちなつちゃん」
以下略
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