過去ログ - 空「楓さがし」
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10:にゃんこ[saga]
2011/11/23(水) 19:30:12.29 ID:sZ6AzS2D0
でも、ワタシは自分が背中に冷たい汗を掻いているのを感じ始めていた。
地元では休日に色んな見知らぬ場所を探して歩くワタシだけど、
見知らぬ初めての街で一人ぼっちになるなんて事は勘弁してほしかった。

あわわわわ……。

ワタシはつい変な声を出しながら、
竹に溢れた初めての街で立ち竦んでしまう。
どうしよう……。
どうしたらいいんだろう……。
このまま誰とも会えなかったら、ワタシはどうなってしまうんだろう……。

「あーっ!」

瞬間、甲高い声が上がって、ワタシの方に誰かが駆け寄って来る足音が響いた。
麻生さんかケイトが私を見つけてくれたのかと思った。
でも、残念ながら、そうじゃなかった。
声の方向に視線を向けると、その場所では知らない小さな女の子が嬉しそうに駆けていた。

「ももねこさまだーっ!」

その髪の短い小さな女の子はワタシの姿には気付いてないみたいだった。
ただ嬉しそうにももねこに向かって走り寄っている。
本当にももねこって名前だったのか……。
こんな時なのについ自分の直感に感心してワタシが頷いていると、
その女の子はやっとももねこの傍に居るワタシの姿に気付いたらしく、
はしゃいでいた自分の姿を恥ずかしく思ったのか顔を赤く染めると、
何も無い所で自分の右足を左足で踏ん付けて、ぽてっ、とその場に転んだ。


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