21:にゃんこ[saga]
2011/11/26(土) 19:27:08.03 ID:/PU8g+sf0
「ちひろちゃん、泣かないで……」
「でも、でも……。
ふうにょんが誤解されたままなんて、私、辛くて……」
「呼びましたか?」
「わあっ!」
突然、ワタシ達の間によく見知った顔が割り込んで来た。
ふうにょん(?)とちひろちゃんが軽く悲鳴を上げて飛び退く。
ワタシも驚いてその場に尻餅を着いてしまっていた。
急に現れたのはヒムロ先輩だった。
珍しくタナベ先輩を連れずに、単独の登場だった。
「よ……、呼んでませんけど……」
戸惑った表情でちひろちゃんがヒムロ先輩に伝える。
ヒムロ先輩は無表情に、
何処を見てるのか分からない視線を何処かに向けながら続けた。
「おかしいですね。
貴方は今確かに『ふうにょん』と呼ばれたはずですが」
「『ふうにょん』とは……、確かに呼びましたけど……」
「ならば、それはまさしく私の名前ではないですか。
私の名前は氷室風。まごう事無き『ふうにょん』であります。
『氷』のように冷たい『室』内に吹く『風』とお覚え下さい」
他にいい覚え方は無いのだろうか……。
でも、確かにそういえばそうだった。
涼風コンビの片割れ、ヒムロ先輩の名前は『風』だ。
そのあだ名で呼ばれた事は一度も無いけれど、
言われてみればヒムロ先輩も『ふうにょん』には違いない。
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