過去ログ - 初春「私に任せてください、垣根さん」
1- 20
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[sage saga]
2011/11/23(水) 22:22:19.96 ID:GH+FghrY0

「…………今日だけです。今日だけ」

あまりにも殺風景な病室で一人ごちる。意識が無いなら何も、酷いことはされないだろう。そう自分を励ました。

綺麗な寝顔だ。改めてとっくりと眺めてみると、かなり整った顔立ちをしているのが分かる。
初対面の時は肩の辺りまであった気がする明るい茶髪は、何故だか今見ると首筋くらいまで短くなっていた。
血がとれなかったのだろうか。

見た目を観察するだけで割と楽しいなんて、綺麗な人は得ですねなどと内心呟いた。

そうは言ったもののやはり手持ち無沙汰で、「……あの時の仕返しですよー、ばーかばーか」血の気の失せた頬をつつく。
やわらかい。なんだか楽しくてくすりとした。
しばらくふにふにと感触を楽しんでいたのだが、彼の瞼がかすかに震えたのに驚いて手をひっこめる。

(うわ、わ、どうしよう!? 起きちゃう……!?)

男性にしては長い睫毛。ゆっくりとそれが持ち上がって、黒い双眸が見える。
何度かのまばたきの後、その視線がゆるりと初春を、向いた。

「……………………、ぁ……?」

「! ……、」

本当に何も覚えてないんだ。何故だか初春はそのことに安心して、不思議そうに自分を見つめる彼の手をとる。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
687Res/410.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice