過去ログ - 初春「私に任せてください、垣根さん」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage saga]
2011/11/23(水) 22:25:41.68 ID:GH+FghrY0
「は、はじめまして」
「目が覚めて、よかったです」
「えっと、あなたが道に倒れていたからここに……わ、私はただ電話しただけなんですけどっ」
「あの、どこか痛くないですか? 大丈夫ですか? ん、と、えっと……」
まったく要領を得ない言葉。相手が記憶喪失とはいえ嘘をついてしまったことに罪悪感が生まれる。
しどろもどろになった初春は、握る手に力を込めた。
彼の手の指はほっそりとしていて、ひどくひどく、冷たかった。
「あ――――あなたが無事で、安心しました」
思わずそうこぼしていた。言葉はちゃんと届いただろうか。顔が見られなくて、俯く。
正直少しだけ怖かった。初春はあの、暴力的で理不尽な彼しか知らなかったから。
冷たいてのひらから、少しだけ自分の手を握り返された気がして初春ははじかれたように顔を上げる。
ぼんやりと黙ってベッドに横たわる彼は、ふ、と何の前触れもなく目元を緩め、
「……あ、りがと」
(――――!!)
初春の五感が正しければ。その時彼は確かに柔らかく微笑んだ。
「ありがとう」と、うまく動かないのであろう舌を必死に動かして。
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