過去ログ - 阿良々木「忍と出遭えて、良かった」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)
2011/11/23(水) 02:32:16.99 ID:ooj8npSA0
001  
    
   僕は高校三年生の春から怪異というものに行き遭い、その存在を知る事になった。  
   例えば鬼。それは僕が勝手な想い偽善で救ってしまった化物。  
   例えば猫。それは家庭への想いから生まれてしまった人格。  
   例えば蟹。それは大事な想い、思いを―重さを奪った神様。  
   例えば蝸牛。それは家族を想い、永遠に迷う事になった幽霊。  
   例えば猿。それは大事な想い人がゆえに生まれたけもの。  
   例えば蜂。偽善を貫く、たった一つの想いから招いたもの。  
   例えば鶯。かけがえのないものに憑いていた、火鳥。  
   どんな怪異にも思い、想いがあり、また、その怪異に様々な想いをよせた。  
   僕が救ってしまった鬼、キスショットアセロラオリオンハートアンダーブレード。―今は忍野忍と名のる鬼。  
   彼女と僕はリンクしていて、普段は僕の影に潜んでいる。だから彼女は僕の気  
  持ちを読み取ることができる。だけど、僕自身は彼女の気持ちがよく読み取れな  
  い。  
   いや、それは普段僕が活動している時間と彼女の活動時間が合わないだけかも  
  しれないからかもしれないけれど、たまたま一致したときでもそれを読み取るのは、なかなかできないもので。  
   だから僕は今回のことが起きるまで全く気にもしていなかった。怪異が―忍が  
  僕に対して、沢山想いを抱えている事を。  
   ―違う、知っていたけど知らない振りをしていただけだ。僕が都合のいいように。  
   これから語る、出来事によって僕は忍との関係を思いなおした。  
   お互いに癒えない傷があることを。背負っていくべき傷があることを。  
   そしてどうやって忍と付き合っていくべきなのかを。  
  
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)
2011/11/23(水) 02:33:04.01 ID:ooj8npSA0
 002 
  
  「デートをします」 
  「…………………」 
  「違うわね。こうじゃないわ。デートを……」 
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)
2011/11/23(水) 02:33:34.22 ID:ooj8npSA0
 「あまりそこには触れないほうがいいわ、良々木君」 
  「語りの文をまた読みやがって!そして僕の名前をミュージカルみたいに歌い 
 あげるな!」 
  「失礼、噛みました」 
  「……お前がやるのか」 
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