過去ログ - 阿良々木「忍と出遭えて、良かった」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)
2011/11/23(水) 02:34:30.03 ID:ooj8npSA0
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「嘘だろ……?勘弁してくれよ……」
落胆した声で言った。忍とリンクが切れるというのは僕にとってはとても恐ろしいことであり、絶望という奈落へ落とされている様な気分になるくらいのこと
であったからだ。
そんな気分が前にも経験したような言い方だと思うが、その通りだ。僕は一度
前にこの感覚を体験したのだ。
こうなってしまっては大学の講義なんか受けてる場合じゃなかった。すぐさま
近くの駐輪場まで駆け、思い当たる場所を探し回った。
とは言え、思い当たる場所なんか実際少なすぎて困る。
かつて何度も行き来した塾の跡地、ミスド、僕の家。
三つ周ったところでもう当てがない。大体、いついなくなったかも分からないのだから手がかりは0に等しい。冒頭で言ったとおり、忍と僕では活動している時間が違うのだ。昼間はいつも寝ている忍が静かなのはいつものことだと、思っていた。
―マズイ。これは相当マズイ。
忍を見つけられなかった時の未来を、僕は別の形で体験している。あんな未来は勘弁して欲しい。
羽川のあの一件の時のように神原達に協力を仰ぐか……?正直、あまり気が進まない……。
彼女らは今自分の道を進むのに精一杯頑張っているのだ。こんなことで邪魔は
したくない。
その時だった。僕がどこかで聞いた事のある口調が耳を通り過ぎた。
「どうしたんですか、阿良々木先輩?そんなに慌てて。何か良い事でも、あり
ましたか?」
「…………扇ちゃん?」
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