21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 01:27:04.71 ID:uFOG1DQZo
「ああ、阿良々木くん。やっほー」
そう言って、翼ちゃんはこちらを向いて、僕に笑いかけてくれた。
純粋な屈託なき、まっすぐな笑顔で。
しかし、その笑顔は、通常のものとは違い、純粋であり、屈託ないものであり、まっす
ぐなものでしかなかった。
清廉なものでは、なかった
「――――っ!!」
絶句する。どうしようもないくらいに、絶句する。
翼ちゃんのその、美しき左顔面には、分厚い、ガーゼが覆われていた。
顔の左半分がまったく見えない。ちょっと擦り剥いたとか、壁にぶつけてしまったとか、
その程度の怪我に対する治療じゃ、明らかにない――テープによって留められた白いガー
ゼは、翼ちゃんの顔の左側を、完全に隠してしまっていた。
「ん。あ」
と。
翼ちゃんは、そこで、失敗した――みたいな顔をした。
とても珍しい、そんな表情を。
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