過去ログ - 阿良々木「僕は傷つくのが、怖かった」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
2011/11/26(土) 21:07:13.03 ID:JGoIo9qY0
「あ……阿良々木は、若葉が好きなんだもんな……。そんなことで……口出すなんて、おかしいよ阿良々木」
その言葉を聞いて僕の心の奥底で何かがぶち切れた。
そんなわけねえだろ。
「僕は、お前らの……為……に?」
ここでようやく。
本当にようやく気づいた。
これは二人の為なんかじゃない、僕の為だった。
助けるなんて馬鹿げている。
何もできない自分が嫌で。
自己満足で。
怒りをぶつけたに過ぎない。
今までだって、そうだった。
――恩は要らない。見返りは求めない。そんなもののために、助けているわけじゃない――
真っ赤な嘘だった。
確かに表面上は全く求めていなくても、はっきりと求めているものがあったじゃないか。
自己満足だ。
僕は今回も助ける事ができたという、満足感と、事実が欲しかったんだ。
頭が痛い。だが、もう戻れない。
「とにかく、やめ……ろよ」
「何にも、知らないくせに……」
電話は切れた。
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