過去ログ - 勇者「ハーレム言うなって」魔法使い「2だよっ!」
1- 20
874: ◆3VOBH3KJAk[saga]
2012/02/20(月) 15:29:36.51 ID:T3y4b9Dc0
「おい、そこのお前。お前はこの国を憂うか」


憂国の情に身を抉られていた男に、背の高い屈強な男は言った。

「無論、憂う」

問われた男は、その華奢な体をテーブルに屈ませ、諦めたようにそう言った。

そしてそれ以上話を続けるつもりは無い、と言う様に酒を呷る。

「見たところ、荒れている様だが」

そのような態度にも気をくれずに屈強な男は質問を続ける。

華奢な男は顔を上げ、もう一度屈強な男を一瞥した。

巨漢。強健。精悍。威風堂々。

この男を評するのならばそんな言葉が似合う。そんな事を思った。

「そういうあんたは、まるで傭兵みたいだ。なかなかにいい働きをしそうだ。どれ、名前を聞かせてくれないか」

「俺か。俺は何でも、誰でもない。お前が傭兵と見るのなら、そう呼べば良い」

奇妙な男だった。

華奢な男は少なからずこの男を不審に思った。

寂れた酒場で昼間から酒をやる学生風の男に、傭兵などが興味深しと話しかけてくる訳など無い。

「俺に何の用だ傭兵」

華奢な男は傭兵らしき男に投げるように問いかける。

「そう呼ぶか。では俺は学生と呼ぼう」

傭兵は、どかりと学生と呼んだ男の向かいの席に腰を降ろした。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/594.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice